現場、くらしに組合力 埼玉土建 一般労働組合

お知らせ

  • TOP
  • つぶやき
  • つぶやき(学習)
  • 「知は力」基礎理論を身につけ、運動に確信を持ち、世の中を変える力に【第1章】 「すべての人」の人権を大切に~人間的で民主的な連帯・共同②

「知は力」基礎理論を身につけ、運動に確信を持ち、世の中を変える力に【第1章】 「すべての人」の人権を大切に~人間的で民主的な連帯・共同②

【埼玉土建本部】

つぶやき(学習)

埼玉土建では毎年「労働学校」に取り組んでいます。この労働学校では、「ものの見方や考え方」「資本主義社会の仕組み」「組合の歴史」といった基礎理論を学び、身につけ世の中にあふれている「おかしさ」の原因に気づく力を付けどうすれば解決できるのか、労働組合としてどうたたかっていくのか、さらには一人の人間としてどう生きていくべきなのかなどを学んでいます。
今回から不定期で労働学校で学んでいる一部を紹介していきたいと思います。

個人の尊厳・基本的人権

そこで大事なのが、人間についての大切な価値をどのように考えるかです。
人間についての価値観を身につけることは、一人ひとりの人生観を豊かなものにし発展させるでしょう。
「人間はモノではない」「みんなちがって、みんないい」。人は生まれながらに自由・平等で、一人ひとりの個人が尊重されなければならないという個人の尊厳、基本的人権を大切にする価値観は、「人類の努力」によって「すべての人」が持っている共通で普遍的な価値になっています。日本国憲法、そして世界人権宣言(1948年国連採択)、国際人権規約(1966年採択、1976年効力発揮、1979年日本批准)に明確に宣言されています。
戦前の人権破壊の軍国主義と侵略戦争が、2000万人のアジアの人びとと310万人の日本国民の命を奪った痛苦な経験から、日本国憲法では、平和的生存権と個人の尊重を基礎に、豊かでさまざまな人権がうたわれています。そして国家が権力を使って侵略戦争や人権弾圧をおこなった歴史的事実を踏まえ、日本国憲法は、権力者に憲法尊重擁よ う護ご 義務を課しています(憲法99条)。個人の尊重、基本的人権を守ることを権力者に命じているのです。
そして、私たちがくらしている社会(資本主義社会)は、低賃金、失業、貧困を伴っていますから、労働者は団結してたたかわなければ個人の尊重は実現できません。憲法は、個人の尊重を実現するために団結せよと訴えているのです(憲法28条)。

チョット補足

金子みすゞの詩やSMAP の歌詞には、個人の尊厳がみごとにうたわれています。
○「私が両手をひろげても、お空はちっとも飛べないが、飛べる小鳥は私のように、地面
(じべた)を速くは走れない。私がからだをゆすっても、きれいな音は出ないけど、あの鳴る
鈴は 私のようにたくさんな唄は知らないよ。鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、
みんないい。(金子みすゞ「私と小鳥と鈴と」)
○「僕ら人間はどうしてこうも比べたがる 一人一人違うのにその中で一番に成りたがる
そうさ僕らは世界に一つだけの花 一人一人違う種を持つ その花を咲かせることだけに一
生懸命になればいい」(SMAP「世界に一つだけの花」)

あなたも私も大切にされる社会へ

私たちは、生まれながらにして豊かな人権を「すべての人」が持っています。ではなぜ、こんなにも「人間らしく生きる」ことが難しいのでしょうか。
それは社会の中に、本当の意味での「基本的人権」が根づいていないからです。
基本的人権は、私たち一人ひとりがその価値の尊さと具体的な権利を自覚し、また「すべての人」の人権を認め、お互いが尊重すること。さらには、基本的人権を侵す不当な圧力や価値観に対して、団結してたたかうことによって、はじめて職場や地域、生活に根づいていくのです。憲法に書いてあるからといって、自動的には根づいてはいかないのです。
日本国憲法に「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」(憲法97条)と書いてある通り、基本的人権は権力的な支配や抑圧を、団結の力ではねのけ、たたかい勝ち取った権利なのです。
個人の尊厳、基本的人権を大切にする価値観にもとづいて、「おかしいことはおかしい」と声をあげ、民主的な人間関係を職場でも地域でも学校でも、あらゆる生活部面でつくり上げていくためには、団結し、たたかう生き方が求められます。

 

 

 

前回までのテキスト

【第1章】 「すべての人」の人権を大切に~人間的で民主的な連帯・共同①

 

■学習に関する記事はこちらもおススメ

このページの先頭へ
現場、くらしに組合力 埼玉土建 一般労働組合 Copyright SAITAMADOKEN. All rights reserved.