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お知らせ

建設アスベスト訴訟東京1・2陣 建材メーカーと和解

【埼玉土建本部】

アスベスト訴訟

8月7日(木)、首都圏建設アスベスト東京1陣、2陣訴訟において、原告約400人と建材メーカーとの間で和解が成立しました。ニチアスやA&Aマテリアルなど建材メーカー7社が被害者に対し謝罪し、総額52億円を支払うという内容です。また、共同不法行為責任が認められなかった神島化学や日本インシュレーション、バルカーなどの建材メーカーとの間でも被害者に対して弔意とお見舞いを表明するという和解が成立しました。原告団・弁護団とも「(今回の和解は、)現在係属中、あるいは今後提訴される同種関連訴訟においても早期解決の見通しを示したものといえる」と歓迎しました。

国との間では、2021年に最高裁により、国とメーカーの賠償責任を認める統一判断が下されましたが、建材メーカーは「当社の建材が直接的な原因とはっきり示されていない」として、頑なに謝罪と賠償を拒んでいました。今回高裁が和解案を示したものの「賠償はするが、謝罪はしない」「『今回の訴訟に限り』の文言を入れろ」など、建材メーカーはギリギリまで抵抗をしましたが、原告団と弁護団の粘り強い交渉の末、今回の和解にこぎつけることができました。1陣の提訴から17年。一陣の原告の9割、2陣原告の8割がすでにこの世を去っており、あまりにも長い訴訟でした。今回の和解は「遅すぎた」とはいえ、全国の関連訴訟の早期解決を促進するもので「高く評価できる」と声明では述べました。

一方、屋外作業者や改修解体業者は「建材メーカーの注意義務を認めない」という誤った判決が下されていて、今回の和解には含まれていません。引き続きこれらの判決の誤りを是正するため、地裁・高裁での取り組みを強めていく、と原告団・弁護団は表明しました。

私たち埼玉土建も「首都圏建設アスベスト訴訟」の支援団体として、すべての被害者が救済されるよう「あやまれ・つぐなえ・なくせアスベスト被害」の立場で、引き続き運動をすすめていきます。

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