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お知らせ

5.31オール埼玉総行動

【埼玉土建本部】

憲法・平和

国民による総行動で.

戦争法案が審議入りして初めての日曜日となる五月三十一日、さいたま市北浦和公園の「集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回を求めるオール埼玉総行動」には一万四百人を超える市民が集まり、集会やデモ行進を行いました。(埼玉土建から千八百八十一人)
同行動は、「憲法九条壊すな、戦争させない」の一致点で、弁護士や民主団体、労働組合、平和、教育、女性、青年の各団体など幅広い立場の人たちが参加。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で知ったという人や飛び入り参加の人も相次ぎました。
まぶしい日差しのなか、参加者は真剣な表情で発言に耳を傾けました。小出重義実行委員長は「自衛隊が外国で戦争できるようになり、憲法は壊れてしまいます。平和国家のブランドを捨ててはなりません。安倍内閣による憲法破壊を打ち破るのは国民による総行動しかありません」と呼びかけ、後援した埼玉弁護士会の石河秀夫会長は「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起きないようにすることを改めて決意したい」と訴えました。
ゲストの元自衛隊員の泥憲和さんは「安倍首相のゴールは憲法改正と国防軍創設。ペテンにだまされず、声をあげよう」と呼びかけました。体調不良で欠席した鳥越俊太郎さんが「自民公明の策謀を大衆のうねりで打ち破りましょう」とメッセージを寄せました。政党では日本共産党、民主党、社民党の代表があいさつしました。
目本が再び「戦争をする国」になる重大な岐路に立ち、戦争させない切実な思いを持ち寄り総行動を行ったと、アピールの提案を埼玉土建主婦の会の美口会長が行いました。集会後「九条こわすな」などと書かれたプラカードを掲げてデモ行進を行いました。

 

五月三十一日のオール埼玉総行動の北浦和公園での集会では、元自衛隊員で防空ミサイル部隊に所属していた泥憲和(どろのりかず)さんがゲストスピーチを行いました。スピーチの要旨は以下の通りです。
私は自衛隊で北海道の部隊を希望しました。それはなぜかというと、北海道というのはあの広大なソ連と戦う最前線と言われていたからです。自衛官として最前線に飛び込むことはやはり自衛官の義務だろうと思って私は北海道を希望しました。防衛庁の官僚だった太田 述正(のぶまさ)さん(元防衛庁長官官房防衛審議官)という方がいます。当時防衛白書を執筆していた立場の方です。その方が防衛省を退官してから、「当時言われていたソ連脅威論は全くのウソでした」と、こんなことを言っています。私はまんまとその嘘に踊らされて、愛国心に駆られて北海道に所属を申し出たわけです。
かつて、ナチスドイツのヘルマン・ゲーリング(ドイツ軍の最高位にあった軍人)がこのように言ったそうです。普通の国民は戦争なんて望まない、しかし国民を戦争に参加させるのは簡単だ。どうすればいいのか、「我々は攻撃されている」と言うんだ。そして、平和主義者に対しては、「お前たちが平和を唱えるから、我々はより危険にさらされることになるんだ。お前たちには愛国心が無いんだ」こう言って国民を扇動すれば、あとは勝手に国民が戦争を支持してくれるようになる、と言っています。こういうペテンに、私たちは二度と踊らされてはいけないと思います。
ベトナム戦争はベトナムの人々にとっては正義の戦争でした。しかし、何百万ともいわれるベトナムの人々が亡くなっています。さらにたくさんの方が手を失い、足を失い、苦しんでいます。戦争がもたらすものは破壊だけです。おびただしい人命が失われます。野山を焼き払われ、台地や海を汚し、戦争は不幸や悲しみだけをもたらします。絶対に人を幸せにしません。まして望んでこちらから戦争に飛び込むのは冗談じゃありません。戦争を絶対にしてはいけないんです。しかし、その簡単なことが、どうも安倍総理は分かっていないように見えます。いや、本当はわかっているんだと思います。おそらくそれは安倍さんたち一部の人たちにとって、戦争は悲劇じゃないからです。戦争はあの人たちにとっては新しい需要を生み出す破壊です。武器が飛ぶように売れ、戦争は彼らに富と幸せをもたらしてくれます。死んだり傷ついたりするのは他人です。自分たちじゃありません。どうでもいいことです。私たちと彼らでは立場が違うんです。
かつてアジアの民族に対する差別心をあおられ大日本帝国は戦争を起こし、多くの国民が傷つき、その何倍もの被害をアジアの人々にもたらしました。その痛切な反省、そこから生まれたのが私たちの日本国憲法です。私たちは声を上げる必要があります。みんなで力を合わせて戦争を拒みましょう。手を取り合って、立場、考え方は違っても、宗教的立場が違っても、民族が違っても、いのちの重さは一つです。私たちのために、子供のために、見知らぬ誰かの未来のために、この声をとどろかせて、絶対にこの法案を廃案に追い込むまで戦い抜きましょう。私も皆さんと共に戦いたいと思います。

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